受験生や保護者が最も気にする偏差値帯は55から58前後。数値だけを見れば「標準的な中堅公立校」という印象を受けるかもしれない。だが、模試データを分析する大手のベネッセコーポレーションをはじめとする高等教育サービス産業の識者は、この数値の「質」が変化している点を指摘する。
倍率は年度によって大きく波打つ。とりわけ近年は、単なる進学校志向ではなく「将来のキャリアを見据えた主体的選択」を行う層が流入。共通テスト対策を重視する特進系科目から独自の表現カリキュラムまで、生徒自身の進路設計に応じた科目履修が可能なため、国公立大学から難関私立、さらには芸術系大学まで進学先は多岐にわたる。表面的な偏差値の数字だけでは測れない「現役合格力の底上げ」が、実際の進路実績の裏側に隠された真相だ。