このプロジェクトが画期的なのは、一方的な「お仕着せの慈善事業」に終わらない構造を創り上げた点にある。衣類が現地へ届くまでのプロセス全体に、多層的な社会貢献が組み込まれている。
まず、利用者の手元に届く専用袋の封入や発送作業は、日本国内の障がい者就労支援施設へ委託されている。キットを購入する行為自体が、国内の障がい者の雇用創出と工賃向上に直接貢献する仕組みだ。
さらに、集められた衣類はカンボジアなどの途上国へ輸出され、現地の直営ショップや市場でリユースされる。ここでは現地スタッフの雇用が生まれると同時に、現地の人々が品質の良い衣類を安価に入手できる流通網が整う。ひとつの袋を発送することが、日本と世界双方の地域経済を動かす原動力となっている。