原点は『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』の一幕にある。主人公たちの仲間であり、孤高の漫画家である岸辺露伴が敵のスタンド「ハイウェイ・スター」に捕らわれ、養分を吸い取られそうになる絶体絶命のシーンだ。
敵は「東方仗助をここへ誘い込めば、お前の命は助けてやる」と甘い取引を提示する。自分が助かるために仲間を売るか、それとも拒絶して命を落とすか。露伴は一瞬、命惜しさに取引に応じるかのような表情を見せ、敵を油断させる。しかし、その直後に放たれた言葉こそが「だが断る」であった。
現代のパロディシーンでは、この「一度相手の提案に乗るフリをしてから一転して突放す」というカタルシス溢れる構造がそのまま流用されている。ゲーム作品における選択肢の演出や、人気インフルエンサーの大喜利動画まで、期待を持たせてからの強烈な梯子外しとして絶大な威力を発揮しているのだ。