目やにの「色」と「質感」は、眼球内部で起きている病態の指標です。黄色く濁っているのか、それとも白っぽく糸を引いているのかによって、疑うべき疾患と治療アプローチは180度変化します。
鮮やかな黄色や黄緑色を帯びた黄色いネバネバ目やには、ほぼ例外なく活動性の細菌感染を示唆しています。起床時に上下のまつ毛がガチガチに固まるほどの膿が出る場合、黄色ブドウ球菌やレンサ球菌の活動が活発化している証拠です。これに対し、半透明から白いネバネバ目やにの原因としては、マイボーム腺機能不全(眼瞼炎)や重度ドライアイによる涙液の濃縮、あるいはハウスダスト等の刺激に対する非感染性の生体防御反応が挙げられます。
以下の比較表は、片目に現れる目やにの主要な特徴と、眼科臨床における判定基準を整理したものです。
特に注意を要するのが、黒目の表面が傷ついて感染が深部に及ぶ角膜潰瘍です。激しい痛みや異物感、見えにくさを伴いながら黄色い分泌物が止まらない状態は、まさに角膜潰瘍の初期症状として現れる典型例です。コンタクトレンズの長時間装用者や、レンズを装着したまま仮眠をとる習慣のある層で急増しており、数日の遅れが視力障害に直結します。