検索エンジンやSNSの関連ワードには、多くの芸能人・有名人の名前と「統合失調症」が結びつけられて表示されるケースが散見されます。しかし、報道関係者や医療関係者の視点からファクトチェックを行うと、その大半は事実無根のデマや誤認であることが浮き彫りになります。
「奇抜なキャラクター」や「感情の起伏」=統合失調症という短絡的誤認
ネット上で噂が立つ典型的なパターンは、タレントがバラエティ番組などで見せる「エキセントリックな芸風」「極端な天然ボケ」「突飛な言動」を、一部のネットユーザーが面白半分に病名と結びつけるケースです。たとえば、個性的な世界観を持つ芸人やアーティストが、演技や演出の一環として行っているパフォーマンスが、文脈を無視して切り取られ、病気であるかのように拡散される構図が存在します。
双極性障害やパニック障害、適応障害との混同
有名人が体調不良で活動休止を発表した際、本人が「パニック障害」「適応障害」「うつ病」「双極性障害(躁うつ病)」と公表しているにもかかわらず、ネット上のまとめサイトなどで情報が歪曲され、いつの間にか「統合失調症」とすり替えられてしまう事例が多発しています。精神疾患ごとの医学的な違いを理解しないまま、一括りにラベルを貼る行為は、本人の名誉を傷つけるだけでなく、偏見(スティグマ)を助長する危険性を孕んでいます。