ヴィンテージ映画Tシャツ市場の最前線では、どのような売買実態やトラブルが起きているのか。古着店オーナーやコレクターの証言から現場のリアルを浮き彫りにします。
都内の有名ヴィンテージショップのチーフバイヤーは、近年の仕入れ環境について次のように語ります。
「3〜4年前まではアメリカのフリマや倉庫で数万円で発掘できた名作タイトルも、現地ディーラーが相場を完全に把握したため、仕入れ値自体が何倍にも跳ね上がっています。今や良い個体は店頭に出した当日に、海外からの観光客や国内の熱心なコレクターが即決で購入していきます。『高すぎる』と躊躇しているうちに、さらに相場が上がってしまうのが現状です」
一方で、フリマアプリやネットオークションにおける一般ユーザー間のトラブルも後を絶ちません。SNSやコミュニティサイトでは、以下のような被害報告が多数寄せられています。
- 「『当時物オリジナル』と書かれた10万円のタイタニックTシャツを購入したが、届いたものは東欧系で作られた近年のリプリントブートだった」
- 「タグは確かに90年代のGiantだったが、プリント自体が後から刷られたフェイク(後刷り)で、洗濯したらインクが剥がれ落ちた」
- 「写真ではシングルステッチに見えるよう巧妙に撮影されていたが、実物は裾がダブルステッチの別物だった」
ネット上の安易な「格安出品」は、9割以上がフェイク品やリプリントであるというのが市場の共通認識となりつつあります。