ネット上の掲示板やSNS、知恵袋、個人の闘病ブログには、安易に爪を削った結果として悲惨な結末を迎えた生々しい告白が無数に投稿されています。
「Amazonで工作用の電動ミニルーターを買い、お風呂場で削ってみた。最初は分厚い黄色い爪が綺麗になって感動したが、翌日から激痛が走り爪の間から黄色い膿が出てきた。歩けなくなって皮膚科に駆け込んだら、重度の細菌感染と診断され、医師から『なぜこんな危険なことをしたのか』と厳しく叱責された」(40代男性・会社員の手記より)
「爪水虫 ヤスリで削るリスクを軽視し、リビングで新聞紙を敷いて削っていた。半年後、同居している中学生の娘の足指に水虫が発症。家族会議になり、家庭崩壊の危機に陥るほど申し訳ない気持ちでいっぱいになった」(50代女性の手記より)
皮膚科の臨床現場でも、こうした「自己切削による医療事故」に頭を抱えるケースが後を絶ちません。都内の皮膚科専門医は次のように実情を明かします。
「患者さんの中には、『厚みがあると薬が効かないと思い、爪が赤く透けて血がにじむまで削った』という方が少なからずいらっしゃいます。爪床が露出するほど削ってしまうと、薬を塗るたびに激痛が走り、治療自体を中断せざるを得なくなります。さらに、爪の支持基盤が壊れて新しい爪が正常に伸びてこられず、厚く盛り上がった奇形爪(爪甲鉤彎症)へ移行してしまうケースも目立ちます。削って良いのは、専門の設備と知識を持った医療従事者だけです」