京大の強みを語る上で外せないのが、京大理学部の驚異的なノーベル賞輩出率と、湯川博士の功績を記念して設立された京都大学基礎物理学研究所の歴史です。
理学部を中心に受け継がれる合言葉は「それ、何がおもろいの?」。研究の価値基準が「予算が取れるか」や「論文数が稼げるか」ではなく、「学問として真に面白いか、深遠か」に置かれています。湯川博士が初代所長を務めた基礎物理学研究所は、国内外の研究者が所属や身分を問わず集まり、黒板の前で夜を徹して議論を交わす「開かれたコロキウム」の場として機能し、日本の理論物理学水準を一気に世界最高峰へ押し上げました。
このオープンかつフラットな学問コミュニティの存在が、若手研究者の発想をスポイルすることなく、世界的な大発見へと押し上げるインキュベーターとなって機能してきました。