日本人の多くが「YMCA」という言葉から真っ先に思い浮かべるのは、両腕で文字を形作るダイナミックなダンスでしょう。このキャッチーなムーブメントは、1979年にリリースされた西城秀樹さんの大ヒット曲『YOUNG MAN (Y.M.C.A.)』によって国民的なブームとなりました。
この楽曲の原曲は、アメリカのディスコ・グループであるヴィレッジ・ピープル(Village People)が1978年に発表した『Y.M.C.A.』です。当時のアメリカにおいて、YMCAの施設は地方から大都市ニューヨークへ出てきた単身の若者に対し、安価で清潔な宿泊施設やジム、温水シャワーを提供するセーフティネットの役割を果たしていました。
原曲の歌詞は「行き場を失った若者よ、落ち込むことはない。YMCAに行けば仲間がいて、温かいベッドもシャワーもある」と、都市を生きる若者への応援歌として歌われたものです。日本版のカバーでは、作詞家・あまがいりゅうじ氏によって若者の夢と希望をストレートに後押しする前向きなポップソングへとアレンジされ、時代を象徴するアンセムとなりました。