仙台のローカルカルチャーから始まったレゲエパンチは、1990年代半ばから2000年代にかけて全国の居酒屋チェーンやカラオケ店へと急速に普及しました。その波及の過程で、各地のバーテンダーや若者文化によって独自のネーミングへと変化していった点が非常に興味深い特徴です。
代表的な地域別の呼び名を整理すると、日本のナイトカルチャーの多様性が見えてきます。
■ 全国各地における主な呼称一覧
・宮城・東北全域:「レゲエパンチ」「レゲパン」(発祥地としての誇りを持つ元祖の呼び名)
・北海道:「クーニャン」「クーニャンサワー」(中国語で若い娘・少女を意味する『姑娘(クーニャン)』が由来。ウーロン茶の中国連想と可愛らしい甘さを表現)
・関西・オーセンティックバー:「ペシェウーロン」(フランス語で桃を意味する『Pêche(ペシェ)』を用いた上品な呼び名)
・関東・全国一般:「ピーチウーロン」(リキュール名と割り材をストレートに表した一般名)
・鹿児島・九州一部:「上海ペシェ」「チャイナキッス」
・静岡など一部地域:「ピーロン」
このように名前はバラバラですが、どれを注文してもグラスに注がれるのは同じピーチリキュールのウーロン茶割りです。出張や旅行先でメニュー表の表記を見比べるのも、酒場巡りの醍醐味の一つといえます。