耳の異変を感じた際、どの段階でクリニックの扉を叩くべきでしょうか。耳鼻咽喉科を受診すべき判断基準は明確です。
「耳の穴周辺に触れると強い痛みがある」「黄色や透明の耳だれが出ている」「耳が詰まった感じがして聞こえづらい」「かゆみが3日以上続いている」のいずれか一つでも該当すれば、即座に専門医の診察を受ける必要があります。特に夜間に発熱を伴う場合や、耳の周囲のリンパ節まで腫れてきた場合は、蜂窩織炎(ほうかしきえん)など深部への感染拡大が疑われるため、一刻の猶予もありません。
医療機関における点耳薬や抗生物質による最新治療法は、非常に論理的かつスピーディです。治療の第一歩は、耳鼻科専用の顕微鏡や内視鏡下で行われる「外耳道の徹底的な清掃と吸引」です。患部に膿や壊死した角質が溜まっている状態では、いくら薬を投薬しても皮膚深部へ届きません。医師が愛護的に分泌物を除去した後、オフロキサシンなどのニューキノロン系抗菌点耳薬や、腫れがひどい場合には短期間のステロイド合剤が処方されます。
点耳薬は、横向きに寝た状態で耳の穴に数滴落とし、数分間その姿勢を維持する「点耳耳浴(てんじじよく)」を行うことで、患部に有効成分を確実に浸透させます。痛みが激烈な急性期には、消炎鎮痛剤の内服を併用して生活の質を維持します。
気になる外耳炎が治るまでの期間と完治の経緯について、適切な点耳治療を開始すれば、激しい痛みは通常2〜3日以内に沈静化します。その後、耳だれが止まり、腫れた皮膚が元の厚さに戻るまでおよそ1週間前後で完治へ至ります。ただし、痛みが消えた瞬間に自己判断で点耳を中断すると、生き残った菌が再び増殖して慢性外耳炎へ移行するため、処方された期間は厳格に投薬を継続することが医学的な必須条件です。
夜間や休日など、すぐに病院へ行けない場合の耳の激痛や痒みへの応急処置としては、以下の対応が最も安全です。耳の周囲(耳たぶの後ろやもみあげ付近)を保冷剤を巻いたタオルなどで冷やすこと。冷やすことで血管が収縮し、局所の腫れと神経の興奮が和らぎます。同時に、ロキソプロフェンやアセトアミノフェンなどの市販の解熱鎮痛薬を適正量服用し、痛みの伝達をブロックします。この間、耳の穴の中を指や綿棒、ティッシュなどで触ることは絶対に避けてください。