授賞式の数日前まで、世界中のメディアやブックメーカー、そして選手本人さえもがヴィニシウスの戴冠を疑っていませんでした。スポンサーであるナイキはマドリード市内に黄金の特別店舗を用意し、選手関係者や親族約50名がパリへ渡航するためのプライベートジェットまで手配されていたと現地紙『マルカ』などは報じています。
しかし、式典当日の午後、主催者である『フランス・フットボール』誌の内部情報から「受賞者はロドリである」という一報がレアル・マドリード首脳陣に漏洩。これに激怒したフロレンティーノ・ペレス会長の決断により、遠征団全員のパリ行きが突如キャンセルされました。男子最優秀監督賞に選ばれたカルロ・アンチェロッティや、年間最優秀クラブに選出されたレアル・マドリードの関係者は誰一人として会場に姿を現さないという、前代未聞の抗議行動に出たのです。
のちに主催側が公表した詳細な得票データによると、ロドリの獲得ポイントは1170点、ヴィニシウスは1129点。その差はわずか41点でした。100人の投票記者がそれぞれ1位に15点、2位に12点を付与する配点システムを考慮すれば、わずか3〜4人の記者の判断で順位が入れ替わっていた極めて僅差の勝負だった事実が浮き彫りとなっています。