松本駅東口を出て右手、バスターミナルビル(アルピコプラザ)のすぐ背後にそびえる同館の歴史を紐解くと、現在の高い稼働率を支える構造的な強みが見えてきます。長年親しまれた「松本東急REIホテル(旧松本東急イン)」が惜しまれつつ営業を終了したのが2017年秋のことでした。その後、同エリアの交通・流通を一手に担うアルピコグループが事業を承継し、大規模な全面改装を経て2018年に「アルピコプラザホテル」として再始動を果たしました。
単なる看板の掛け替えにとどまらず、エントランスやロビー、客室の内装や空調設備を大幅に刷新。ビジネス利用はもちろん、上高地や乗鞍、白馬方面を目指す国内外のアルプス観光客を受け入れるゲートウェイホテルとして機能強化が図られました。アルピコグループの松本駅前ホテルという最大の強みは、松本バスターミナルへのアクセスが徒歩数十秒という驚異的な近さにあります。高速バスや上高地連絡バスの早朝便を利用する旅行者にとって、移動の身体的・時間的コストを最小限に抑えられるロケーションは代えがたい価値を持っています。
2026年現在も、松本駅周辺には複数の大手チェーン系ビジネスホテルがひしめき合っていますが、交通結節点としての利便性と地域密着型サービスの両立という点において、独自の立ち位置を確立し続けています。