「農薬や化学物質が残っているのではないか」という一部の極端な言説に対しても、産業側の実態を冷静に検証する必要がある。国内で流通するてんさい糖のほぼ全量は北海道で生産されており、ホクレン農業協同組合連合会や国内の製糖工場が厳格な生産体制を敷いている。
寒冷地で育つテンサイ(甜菜)から砂糖を抽出する近代的な製糖産業の工程は、湯による糖分の浸出、石灰と炭酸ガスを用いた不純物の沈殿分離、そして濃縮・結晶化という物理的・基礎化学的なプロセスで完結する。有害な薬剤で無理やり精製されているわけでもなければ、粗悪な不純物が残留しているわけでもない。てんさい糖特有の淡い褐色は、糖液を煮詰める過程で生じる自然なカラメル化によるものであり、品質管理上の安全性は極めて高いレベルで維持されている。