市販されている標準的な二段弁当箱において、メーカーが想定している基本設計は「下段にご飯、上段におかず」です。主要ランチボックスメーカー各社の取扱説明書やパーツ構成を見ても、箸が収納されている最上段の下に中フタ付きのおかず容器が重なり、その土台として最も深い下段容器が配置される構造がスタンダードとなっています。
この配置が定着している最大の二段弁当ご飯下段理由は、持ち運び時の力学的安定性にあります。水分を多く含み密度が高い白米は、弁当全体の重量の約6割から7割を占めます。重量物であるご飯を下段に配置することで「低重心」が保たれ、通勤・通学バッグの中で弁当箱が傾いたり横転したりするトラブルを物理的に防いでいます。
さらに見逃せないのが衛生面とメンテナンスの利点です。おかずを仮に下段へ入れてご飯を上段に配置した場合、上段容器の外底面がおかずの表面や煮汁、油分に直接触れるリスクが高まります。食べる際に上段を持ち上げると底が油でギトギトになっていたり、テーブルを汚したりする原因になります。加えて、上段におかずを配置して中フタやパッキンで密閉する構造の方が、万が一の油漏れを外側に逃がさない二段弁当汁漏れ防止策として理にかなっています。