騒動の発端は2007年5月のメーデー(労働節)連休でした。中国・北京市石景山区にある国営テーマパーク「北京石景山遊楽園(石景山遊園地)」において、ディズニーや日本のアニメキャラクターに酷似した無許可の着ぐるみが大量に闊歩している実態を、日本の大手報道機関(FNNやANNなど)が現地特派員の潜入取材によって報じました。
園内には、歪んだ顔立ちのミッキーマウスらしきキャラクターだけでなく、白雪姫や七人のこびと、さらにはドラえもんやハローキティにそっくりな着ぐるみまでが堂々と練り歩いていました。パレードのBGMには正規の許諾を得ていない楽曲が使われ、園内の大型看板には「ディズニーランドは遠すぎる、石景山遊楽園へお越しください」と大々的に掲げられていたのです。
この報道が放映されるや否や、日本国内のみならずアメリカの主要メディアやロイター通信、CNNなどが一斉に追随。「中国のパクリ遊園地」として国際的な大炎上を巻き起こしました。騒動に拍車をかけたのは、報道陣の直撃取材に対する遊園地幹部の信じがたい弁明でした。当時の副総経理(副園長)は、カメラの前で表情を変えずにこう言い放ったのです。
「これはミッキーマウスではありません。耳の大きな猫です」「白雪姫ではなく、中国の伝統的な民話に登場する少女をモチーフにしたオリジナルデザインです」
この苦しすぎる言い逃れは、インターネット掲示板やSNSで世界中の嘲笑の的となり、中国国内のネットユーザー(当時の天涯社区や猫撲網など)からも「国の恥晒しだ」「あまりにもお粗末すぎる」と猛烈な批判を浴びる事態となりました。