この騒動において、しばしばネット上で標的にされたのが、原案者である漫画家・吉崎観音氏でした。一部では「吉崎氏がたつき監督の才能に嫉妬して追い出した」という過激な陰謀論が独り歩きしました。
しかし、関係者の証言やプロジェクトの経緯を冷静に検証すると、吉崎氏は『けものフレンズ』というIPの立ち上げから関わる生みの親であり、メディアミックス展開の一環としてアニメ化を支援した立場でした。クリエイター間の個人的な確執という単純な構図ではなく、本質は「IPホルダー側の全体統括権」と「映像制作側の作家性・主導権」の衝突にあります。
委員会方式という多人数・多企業が絡む構造の中で、誰が最終的な意思決定権を持ち、現場の裁量をどこまで認めるのか。そのルールメイキングとガバナンスが曖昧だったことが、破局の真因と言えます。