「オールドファッション」に関しては、ネット上でいくつかの誤解や見落とされがちな事実が存在します。メディアの視点から、その真相を検証・整理します。
1. ミュージックビデオ(MV)ロケ地の真相
YouTube等で公開されている「オールドファッション」の公式MVは、印象的な吹き抜け構造と幾何学的なガラス張りの空間が特徴です。ファンの間では「病院のロビーではないか」「ドラマの撮影セットか」と推測されることがありましたが、実際のメインロケ地は埼玉県越谷市にある「埼玉県立大学」のキャンパスです。建築家・山本理顕氏が設計したこのモダンで透明感のある建築は、多くのドラマや映画のロケ地としても知られています。無機質で清潔感のある空間の中で、温かみのあるメロディを奏でるback numberの姿が、楽曲の持つ切なさと透明感を際立たせています。
2. 「大恋愛」というタイトルに対するback numberの回答
一部のネット評では、「壮大なタイトルに対して、なぜ曲名が身近なドーナツの名前なのか」という疑問が投げかけられたことがありました。しかし、これこそが作詞者・清水依与吏の真骨頂です。清水は、「他者から見れば何気ない日常の風景こそが、当事者にとっては命を懸けた『大恋愛』である」という逆説を提示しました。派手な言葉で愛を叫ぶのではなく、生活の匂いがする「オールドファッション」というモチーフを選んだことこそが、視聴者の日常とドラマの世界を地続きにする決定打となったのです。