結論から明記すると、マフィン食中毒による死亡者は1名も確認されていません。東京都や管轄保健所、厚生労働省の公式発表において、重症化による入院事例や激しい胃腸炎症状は多数報告されたものの、死に至った被害者はゼロであることが確定しています。
それにもかかわらず「死亡者が出た」というデマが瞬く間に拡散した背景には、厚生労働省が公開した食品リコール情報の表記基準があります。行政は当時、該当商品の危険度ランクを最も高い「CLASS I(クラス1)」に指定しました。CLASS Iの定義は「喫食により、重篤な健康被害または死亡の原因となり得る食品」と法的に定められています。
この「死亡の原因となり得る」という公的なリスク警告の文言だけがSNS上で切り取られ、「すでに死亡者が出た」「死者が出たから最高クラス指定になった」という誤認へと飛躍しました。恐怖を煽るネット上の伝言ゲームが、根拠のない死亡説を定着させてしまったのが事の真相です。