インターネット上の掲示板やSNSでは「茨城は私立3強のどれかで決まり」「公立校に甲子園への勝機はない」といった極端な言説が散見されます。しかし、現場の緻密なデータと取材結果を照らし合わせると、この見方は大きな誤解であることが分かります。
近年の高校野球では、導入が進んだ「低反発バット(新基準バット)」の影響により、力任せの長打による大量得点が減少しました。その結果、外野の間を抜くライナー性の打球やセーフティバント、相手のポジショニングの隙を突く進塁といった「状況判断力」が勝敗を左右する割合が跳ね上がっています。
水戸商や下妻二、竜ヶ崎一、水戸一といった公立の実力校は、科学的なトレーニング機器の導入やアナリスト部員のデータ分析によって、私立強豪とのフィジカル差を着実に埋めています。公の場で見せる強豪校指揮官たちの引き締まった表情からも、序盤戦での公立校との対戦に対する強い警戒感が読み取れます。トーナメント序盤でシード校が公立の好投手に手こずり、1点を争う緊迫したゲーム展開となる場面は、現在の茨城大会において決して珍しい光景ではありません。