全盛期において「もみあげちゃーしゅーの管理人とは誰なのか」という議論は、電子掲示板上で幾度となくヒートアップしました。他の大手まとめブログが法人化を公表したり、オフ会やインタビュー記事に登場して顔出しを行ったりするなか、もみあげちゃーしゅーの管理人は徹底して匿名性を貫いたことで知られています。
ネットウォッチャーや当時の広告代理店関係者の証言を総合すると、その運営形態については大きく2つの説が有力視されていました。
第1の説は、「深夜帯を中心とした専業の個人ブロガー説」です。記事の公開時間帯やスレッドの抽出センス、コメント欄の細やかなモデレーションの癖から、生活サイクルの不規則な20代〜30代の男性単独による職人的運営であったと推測する声は少なくありませんでした。編集タイトルの付け方に独特のリズム感があり、属人性が極めて高かった点は個人運営説を強力に後押ししています。
第2の説は、「複数人によるチーム運営、または広告制作会社の受託プロジェクト説」です。2010年代前半、月間数千万PVを叩き出すまとめサイトは巨大なアフィリエイト収益を生み出す「デジタル利権」と化していました。外注ライターにスレッドの抽出とHTML整形を割り振り、管理人が最終チェックを行っていたという見立てです。
しかし、最終的な幕引きがあまりにもあっけなく、権利関係の譲渡や事業売却のプレスリリースも一切出されなかった事実を踏まえると、「熱意と収益性の低下に伴い、個人管理人が静かにキーボードを置いた」という結論が最も事実に即していると編集部では分析しています。