食卓で刺身のツマや薬味として日常的に親しまれる青じそ(大葉)と、ジュースや梅干し作りに使われる赤しそ。両者は同じシソ科シソ属の変種関係にありますが、含有される機能性成分の比率は大きく異なります。ジュースとして加工・飲用する際、どちらを選ぶべきなのか迷う消費者も少なくありません。
結論から述べると、青じそジュースとの効能の違いは、色素系ポリフェノールの有無とカロテノイドの含有バランスに集約されます。青じそは体内でビタミンAに変換されるβ-カロテンの含有量が緑黄色野菜の中でもトップクラスですが、液体のジュースにした場合、脂溶性であるβ-カロテンは水に溶け出しにくく、効率的な抽出が困難です。一方、赤しその色素であるアントシアニンは水溶性であるため、煮出し抽出によってその恩恵を余すところなく液体へと移行させることができます。
日本食品標準成分表の関連データや機能性農産物の分析結果を照らし合わせても、煮出し飲料としての総合的な生体利用効率は、アントシアニンを豊富に抱える赤しそに軍配が上がります。青じそジュースもさわやかな清涼感とルテオリンの抗アレルギー力を備えていますが、ルビー色の発色と抗酸化ネットワークの厚みを重視するならば、赤しそを選択するのが理に適っています。