SNSや大手レビューサイト、掲示板コミュニティでの視聴者反応を分析すると、古沢良太作品に対する世間の評価には興味深いコントラストが見受けられます。
『リーガルハイ』や『コンフィデンスマンJP』に関しては、「何回見返しても伏線に鳥肌が立つ」「毒舌なのに最後は不思議と元気が湧いてくる」といった絶賛の声が支配的です。役者陣の魅力を極限まで引き出す当て書きの妙もあり、主演の堺雅人や長澤まさみが発するセリフの小気味よさは、多くの視聴者にとって中毒性のある体験となりました。
一方で、伝統的な歴史ファンが多い大河ドラマ『どうする家康』においては、SNS上で激しい賛否が交錯しました。「従来の威厳ある家康像が崩された」「CG多用の演出と現代的なノリに違和感がある」といった否定的な意見が噴出した一方で、「頼りない若者が泥をすすりながら冷徹な狸親父へと変貌していく過程がリアル」「綺麗事ではない戦国の地獄が描かれている」と絶賛するコア層も多く見られました。この評価の分断は、古沢氏が既存の歴史的権威や予定調和に安住せず、自らの創作哲学を大河の枠組みに持ち込んだことへの必然的なハレーションであったと分析できます。