ネット上のまとめ記事やSNSにおいて散見される最大の誤解は、「熊本県総体で準優勝すれば、九州大会枠などでインターハイに出場できるのではないか」という思い込みです。
全国高等学校総合体育大会(インターハイ)男子サッカー競技において、熊本県に与えられている全国出場枠は原則として「1枠」のみです(開催地枠等を除く)。冬の全国高校サッカー選手権大会と同様に、決勝で敗れたチームはどれほど全国トップレベルの戦力を有していても、全国の舞台に立つことは許されません。準優勝校に与えられるのは九州高校総体への出場権にとどまります。この「勝者と敗者の残酷なコントラスト」こそが、決勝戦を単なるスポーツイベントを超えた人間ドラマへと昇華させています。
さらに、「総体で負けたら3年生は全員引退する」という認識も現代の高校サッカーでは当てはまりません。熊本の強豪校では、プリンスリーグや県リーグが秋以降も継続するため、多くの主力がインターハイ予選の悔しさをバネに部活動に残り、秋の「全国高校サッカー選手権熊本県大会」でのリベンジを誓います。総体はゴールではなく、冬の選手権へ向けた重要な試金石でもあるのです。