和風パスタを作った際、「お皿の底に油がべっとり溜まる」「麺に味が絡まず薄味に感じる」という失敗は、ほぼ100%乳化(エマルション)の失敗に起因します。イタリアンだけでなく、バターや植物油をベースにする和風パスタにおいても、失敗しないパスタ乳化のコツを押さえることは最大の関門です。
乳化とは、本来混ざり合わない水分と油分が、微小な粒子となって均一に混ざり合う現象を指します。和風パスタで乳化を成立させる決定的なポイントは以下の3ステップです。
第1に、パスタのゆで汁を必ず大さじ2〜3(約30〜45ml)キープしておくこと。ゆで汁に溶け出した小麦のデンプン質が、界面活性剤の役割を果たします。第2に、火を止めてから調味料と油脂を合わせること。フライパンを強火にかけたままバターやオイルを入れると、熱で分離が進み、ただの「熱い油」になってしまいます。第3に、ゆで汁、めんつゆ、バターを麺と共にトングで円を描くように30秒間素早く激しく撹拌することです。
ソースにとろみがつき、白っぽく濁って麺全体を包み込む状態になれば成功の合図です。この状態を作り出すことで、最後まで油っこさを感じさせず、麺をすするたびに豊かな香りが口いっぱいに広がる仕上がりになります。