数億円単位のキャッシュが一夜にして口座に振り込まれる事態は、資産運用・プライベートバンキング業界にとっても極めて特殊なケースだ。通常、富裕層の資産形成は数年から数十年かけて行われるが、高額当せん者の場合は資産管理の知識がないまま突然「億万長者」の仲間入りを果たすからである。
フィナンシャルアドバイザーたちが口を揃えてアドバイスするのは、「当選後少なくとも半年から1年間は、起業や不動産投資などの大きなリスクを伴う決断を避けること」だ。過度な消費で数年以内に資金を使い果たすリスクを防ぐため、現在はインデックス投資や国債、信託を活用した手堅い分散運用を推奨するケースが増えている。資産を守り抜き、次の世代へと繋ぐためのマネー・フィナンシャルの知恵が今まさに試されている。