いよいよ子宮口が開き分娩室へ移動した後は、夫の役割は「精神的支柱」へと移行します。分娩室夫の立ち位置声かけで原則となるのは、妻の頭側(上半身側)に位置取ることです。
妻の視界に入る位置に立ち、汗を冷たいタオルで拭いたり、手を握ったりしながら呼吸を合わせます。このときの声かけは、長々と話しかけるのではなく、「息を吐いて、上手だよ」「赤ちゃんも頑張ってるよ」「大丈夫、一緒だよ」といった短く肯定的な言葉を落ち着いたトーンで伝えるのが効果的です。助産師の「息を吸って、長く吐いて」というリードに合わせて、夫も一緒に深呼吸のリズムを作ると妻は呼吸を整えやすくなります。
また、立ち会い出産トラウマ回避法として、夫自身のメンタルケアも軽視できません。医療行為や多量の出血、会陰切開の様子などを無理に直視する必要はありません。ショックで夫が貧血を起こして倒れてしまっては、医療スタッフの手を煩わせることになります。視線は常に妻の顔に向け、赤ちゃんの誕生を夫婦で前向きに迎えることに集中してください。