ネット上の家づくりコミュニティやSNSでは、「アオハダを植えて後悔した」という声を耳にすることがあります。その原因の多くは、樹木の特性を正しく把握せずに購入してしまった「ミスマッチ」にあります。
後悔の筆頭に挙がるのが「秋になっても赤い実が全くつかない」というトラブルです。アオハダは雄株と雌株が明確に分かれている「雌雄異株」の樹木です。赤い実を結ぶのは雌株のみであり、雄株を植えても実は一切つきません。さらに、雌株単体であっても、近隣に受粉相手となる雄株が存在しない環境では結実率が大幅に下がります。実を楽しみたい場合は、必ず「実付きが確認されている雌株」を指定して造園業者や植木店から買い付ける必要があります。
アオハダの雌雄の見分け方は、春の開花期に花を観察するのが最も確実です。雄花は葉の付け根に十数個の小花が集まって咲き、黄色い花粉を出す雄しべが発達しています。対して雌花は数個程度と数が少なく、中央に緑色のぷっくりとした子房(雌しべ)が目立ちます。苗木段階の冬場など、花がない時期に葉や樹皮だけで雌雄を完璧に見分けるのはプロでも困難を極めるため、信頼できる仕入れ元選びが不可欠です。
また、「冬場の落葉期に枝数が少なく、目隠し効果が完全に失われた」という点も後悔の要因になりがちです。アオハダもアオダモも落葉樹であるため、冬期のプライバシー確保を目的とする場合は常緑樹との混植を検討するのが賢明です。