人は寝ないとどうなる?24時間・3日・1週間で脳と体に起きる衝撃の異変

人は寝ないとどうなる?24時間・3日・1週間で脳と体に起きる衝撃の異変

人は寝ないとどうなる?24時間・3日・1週間で脳と体に起きる衝撃の異変に関する気になる情報を徹底的にまとめました。要点を確実におさえることができます。

人間が睡眠を断たれた場合、時間の経過とともにどのような変化が起きるのでしょうか。厚生労働省の睡眠指針や各種医療機関の臨床知見、過去の学術的データをもとに、心身に現れる異常を時系列で整理しました。

徹夜を始めてからわずか24時間寝ない体の変化として、まず顕著に現れるのが集中力と反応速度の著しい低下です。米国労働安全衛生研究所(NIOSH)などの研究でも、起床から17〜19時間が経過した脳のパフォーマンスは「血中アルコール濃度0.05%」、24時間連続で起きている状態は「血中アルコール濃度0.10%(呼気中アルコール濃度約0.5mg/L)」に匹敵すると報告されています。この段階で感情の起伏が激しくなり、理性的な判断を司る前頭葉の機能不全が始まります。

断眠が48時間(2日間)に達すると、身体は深刻な防衛反応を示し始めます。数秒から数十秒の間、本人の意識とは無関係に脳の一部が睡眠状態に落ちる「マイクロスリープ(微小睡眠)」が頻発します。さらに、自律神経の乱れから血圧や血糖値のコントロールが効かなくなり、睡眠不足による吐き気や激しい偏頭痛、激しい悪寒といった身体的変調が噴出します。

そして72時間(3日間)〜1週間を超えると、人間の精神は臨界点を迎えます。視界の隅に虫が這うような感覚を覚えたり、存在しない話し声が聞こえたりする精神病様症状が発現します。なぜ寝てないのに幻覚を見るのかといえば、極度の断眠によって脳内の神経伝達物質ドーパミンが異常過剰放出し、夢を見ている覚醒状態(レム睡眠の侵入)と現実の知覚が脳内で混濁するためです。

断眠時間主な症状と身体・脳の変異医学的リスク水準編集部の見解・実態分析24時間(1日徹夜)判断力低下、反応速度遅延、食欲異常増進(グレリン増加)酒気帯び運転相当(機能低下約30〜40%)本人は「まだ動ける」と過信しやすいが重大なミス多発地点48時間(2日断眠)マイクロスリープ、強い吐き気、血管拡張性頭痛、体温調節機能不全免疫力急減、事故遭遇率が数倍に跳ね上がる身体のホメオスタシスが崩壊。作業継続は極めて危険72時間(3日断眠)幻視・幻聴、強い被害妄想、時間感覚の喪失、記憶の欠落急性精神病状態、心血管系への深刻な負荷脳が現実を正しく処理できなくなり、突発行動の恐れあり100時間以上〜1週間意識混濁、人格変化、重篤な自律神経失調、免疫崩壊徹夜の限界と突然死・死亡リスク領域生体活動を維持できず不可逆なダメージを残す危険領域

睡眠研究史において最も有名なのが、1964年に米国の高校生ランディ・ガードナーが行った断眠実験のギネス記録(264時間12分=約11日間)です。実験中、彼は激しい幻覚や記憶喪失、言語障害を発症しました。この実験以降、ギネスワールドレコーズは「挑戦者の生命に重大な危険を及ぼす」として、断眠に関する世界記録の公認と新規挑戦の受け付けを完全に禁止しています。公式記録機関が停止措置を取るほど、長時間の断眠は人体にとって致命的な行為なのです。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。