初代を語る上で絶対に外せないのが、セーブをせずにゲームをリセットした際に登場する「リセットさん」の存在です。現代のゲームではユーザー体験(UX)を損なわない設計が重視されますが、初代のリセットさんは本気でプレイヤーを叱り飛ばす容赦のない演出が施されていました。
「コラァァーッ!」「世の中には取り返しのつかんことがぎょうさんあるんや!」と画面いっぱいに怒声を響かせ、回数を重ねるごとに説教は長時間化。果ては「謝罪文の手入力」を要求されたり、画面を真っ暗にしてゲームを初期化したかのようなドッキリを仕掛けてきたりと、子どものみならず大人をも震え上がらせました。ネット上でも「怖すぎて泣きながら電源を切った」「本当にセーブデータが消えたかと思って絶望した」という当時のリアルな体験談が数多く残されています。
また、初代どうぶつの森の住民一覧を振り返ると、キャラの性格付けが極めて尖っていたことも特徴的です。特に「コワイ系」や「オトナ系」の住民は、初対面の主人公に対して「なんだオメェは」「話しかけるんじゃないわよ」といった辛辣な塩対応を見せることが日常茶飯事でした。しかし、毎日手紙を出したりプレゼントを贈ったりすることで徐々に心を開き、特別な愛着が湧く——この「他者との心理的距離を縮めるプロセス」こそが、初代がプレイヤーの心を掴んで離さなかった本質的な要因でした。