インターネット上のコミュニティにおいて、「ファビョる」「火病を起こす」といった言葉は、突発的に激怒したりパニックに陥ったりする姿をからかうスラングとして乱用されてきました。しかし、医学的な定義における火病は、そうした「短気で怒りっぽい性格」とは根本的に異なります。
精神医学における火病は、長期間にわたって不条理な環境や怒りを極限まで我慢し続けた結果、心身が限界を迎えて身体症状化する「怒りの抑圧障害」です。ネット上で揶揄される「すぐに感情を爆発させる人」の姿とは正反対に、むしろ「理不尽に耐え、感情を内に押し殺し続けてきた人」が罹患する深刻な精神疾患であることが、臨床研究で明らかになっています。