ウルトラビーストなんてなかった?黒歴史説の真相と2026年現在の評価

ウルトラビーストなんてなかった?黒歴史説の真相と2026年現在の評価

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インターネット上の掲示板やSNSで「ウルトラビーストなんてなかった」という言説が飛び交う背景には、単なるファンの悪ふざけにとどまらない明確な構造的要因が存在します。公式発表資料やゲーム内の実装状況を振り返ると、主に3つの決定的な節目が浮かび上がってきます。

第一の理由は、『スカーレット・バイオレット(SV)』における徹底した排除(未内定)です。前作『ソード・シールド』の追加DLC「冠の雪原」ではダイマックスアドベンチャーを通じて全員が再登場を果たしたものの、第9世代本編および追加DLC『ゼロの秘宝』に至るまで、UBは1匹たりともパルデア地方の土を踏むことができませんでした。パラドックスポケモンという「古代・未来の異質な存在」が新たに主役となったことで、役割を奪われたUBは事実上フェードアウトした格好です。

第二の理由は、第7世代本編における演出の極端なインパクトと後始末の不在です。『サン・ムーン』および『ウルトラサン・ウルトラムーン』では、物語の根幹に「ウルトラホール」と「異世界からの侵略者」が据えられていました。しかし、アローラ地方の物語が完結した途端、異世界設定そのものが本編シリーズの表舞台から急速にトーンダウンしたため、まるで「一過性の実験作」として片付けられたかのような印象をプレイヤーに与えました。

第三の理由は、当時の対戦環境を破壊したことによるユーザー感情のトラウマです。専用特性「ビーストブースト」を筆頭に、テッカグヤ、フェローチェ、カミツルギ、アーゴヨン、そして圧倒的な使用率を誇ったウルトラネクロズマやズガドーンなど、極端に尖った種族値配分が当時のレーティングバトルを支配しました。この理不尽なまでの強烈さが、一部のプレイヤー層から「UBのいない環境こそが健全」「あの世代はなかったことにしたい」というアンチテーゼ的な言説を生み出す土壌となったのです。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。