もう奇跡の1枚に頼らない!プロが明かす写真写り劇的改善の法則

もう奇跡の1枚に頼らない!プロが明かす写真写り劇的改善の法則

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技術的なアプローチを超えて、日本の写真界に不滅の足跡を残した篠山紀信の仕事は、ポートレートにおける「気配」の重要性を教えてくれる。公益社団法人日本写真家協会が長年にわたり検証してきた記録写真やポートレートの真髄もまた、被写体とレンズの間にある緊張の解除にある。

篠山は被写体に対して不意に声をかけ、言葉を交わした直後の「ふっと息が抜けた瞬間」を決して逃さなかった。写りが極端に悪くなる人の多くは、合図の瞬間に無意識に息を止めている。息を吸いながらシャッターを切られると肩が上がり、首が縮こまる。撮影の直前に鼻から深く吸い、口からゆっくりと息を吐き出しながらレンズを見据える。この「呼気」の状態こそが、肩の力を抜き、人間の生々しい温度感を立ち上がらせる最上のスイッチとなる。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。