「トレイが出てこないからと、ピンセットで引きずり出そうとしないでほしい」
NTTドコモなどの通信事業者やサポート窓口には、変形したSIMトレイを抱えた利用者が駆け込んでくる。垂直に押し込めばトレイはわずか1ミリほど自然に飛び出す。そこからは指の腹で引き抜くのが正規の手順だ。ところが斜めにピンを刺してレバー機構を舐めてしまったり、少し浮いた隙間にマイナスドライバーを差し込んでこじ開けようとする人が後を絶たない。
トレイのツメが内部で折れて噛み合えば、ロジックボード交換という高額な修理代金を突きつけられる。電気通信事業者が提供する安心のサポート体制も、ハードウェアの物理破壊までは無償でカバーしてくれない。