絶体絶命の窮地に立たされたジュエリー・ボニー。その頭上に容赦なく振り下ろされようとしていた世界最高権力、五老星の「ジェイガルシア・サターン聖」による凶刃を遮ったのは、他でもないバーソロミュー・くまだった。自我を奪われ、世界の家畜と化されたはずの男が、ボニーの叫びに呼応するかのように戦場へと降臨したのだ。その姿は、長年の苦難に耐え続けた男の「最後の意志」そのものであった。
サターン聖に向かって放たれたくまの拳には、言葉を超えた怒りと哀しみが宿っていた。物理的な破壊力以上に、読者の心を打ったのはその圧倒的な「執念」だ。科学の力をもってしても消し去ることができなかった父親としての本能。サターン聖の顔面に直撃した一撃は、虐げられてきた者たちの反撃の狼煙であり、エッグヘッド編における最大のクライマックスとして歴史に刻まれることとなった。