日本の食文化を支えてきた料理番組やレシピメディアにおいても、調理計量の基準は極めて重要な要素だ。長年親しまれてきたNHKの『きょうの料理』や、料理研究家の栗原はるみ氏が紹介する家庭的かつ洗練されたレシピでは、誰が作っても再現できる味を目指して精密な計量が推奨されてきた。
一方で、現代の「クックパッド」や動画分散型メディアの「クラシル」といったデジタルプラットフォームの台頭により、誰もが手軽にレシピを発信・閲覧できる環境が整った。こうした現代の料理レシピ・調理計量シーンでは、「小さじ1=5g」という標準仕様がデフレクトスタンダードとして浸透している。
しかし、投稿レシピの中には粗塩や岩塩を前提としたものと、精製塩を前提としたものが混在している場合がある。レシピを見る側も「標準の精製塩で5g」という軸を持っておくことで、どのメディアの情報であってもブレずに正しい味付けを再現できるようになる。