スマートフォンやSNSの通知に追われ、現代人の集中力は常に細切れにされている。そうした時代背景において、指先で回す動作はデジタル端末の画面フリックと同じ脳内メカニズムを刺激する。無意識のうちに何度も指を動かしてしまう背景には、簡便な快楽刺激を反復して求める脳の欲求が存在するのだ。
ストレスの根本的な原因に対処せず、手元の刺激によって一時的に気を紛らわせる手法は、一時しのぎに過ぎない。むしろ長期的には自己コントロール能力を鈍らせるおそれがある。刺激に依存するサイクルを作り出す構造は、現代社会特有の静かな依存症と言っても過言ではない。