発症の完全な予測や絶対的な治療法がまだ確立されていない以上、予防のための取り組みこそが最大の防壁となる。特に有効性が実証されているのがインフルエンザワクチンの定期的な接種だ。ワクチンは感染そのものを完全にブロックすることはできなくとも、重症化や脳症といった深刻な合併症への進展を抑える効果が数々の疫学データで証明されている。
また、発熱初期における適切な薬物療法と解熱剤の選択もきわめて重要だ。特にアスピリンやメフェナム酸、ジクロフェナクナトリウムといった特定の解熱鎮痛薬は、脳症の症状を悪化させたり死亡率を高めたりする危険が指摘されている。小児の発熱に対しては、必ず医師の指示に従い、アセトアミノフェン系の解熱剤を使用することが厳守されなければならない。