1週間で500球という球数制限が定着した2026年現在の高校野球において、横手投げ投手の存在は単なる個人の魅力にとどまらず、チーム全体の「戦術的兵器」としての価値を高めている。
本格派の本格派右腕が6回まで打者を抑えた後、7回から突如として現れる変速の横手投げ投手。この「残像のギャップ」は、打者陣にとって悪夢以外の何物でもない。急激な軌道の変化に対応しようと焦るあまり、打線全体のタイミングが狂い、試合終盤の反撃の芽が摘まれてしまう。
また、肘や肩への負担が比較的少なく、少ない球数で打者を凡打に打ち取れる横手投げは、過酷な甲子園のトーナメントを勝ち抜く上で最高の省エネ投法でもある。複数投手制が当たり前となった現代野球において、リリーフや第2エースとしての横手投げの重要性は過去最高に達している。