ファンモンのデビュー当時、CDジャケットと言えばアーティスト本人の写真(アー写)や、スタイリッシュなグラフィックが主流だった。しかし彼らが選んだのは、自分たちの姿ではなく「時の人」のドアップ。この逆転の発想こそが、彼らを一気にスターダムへと押し上げる決定打となった。
当時の制作チームが目指したのは、単なる話題作りではない。楽曲が持つ熱量や切なさを、一瞬でリスナーの心に届けるための「感情の最短距離」だった。アーティスト本人が気取ったポーズをとるよりも、楽曲のテーマに最も相応しい有名人の素の表情を見せる方が、はるかに人々の共感を呼ぶ。この賭けは見事に的中し、CDショップの店頭で他を寄せ付けない圧倒的な存在感を発揮することとなった。