カサンドラ症候群とは?心が通わない苦しみと孤立から脱出する道筋

カサンドラ症候群とは?心が通わない苦しみと孤立から脱出する道筋

カサンドラ症候群とは?心が通わない苦しみと孤立から脱出する道筋とはどのようなものなのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

SNSや相談掲示板では、「ASD パートナー 疲れた」「これ以上一緒にいると自分が壊れてしまう」といった切実な叫びが日々投稿されています。ある40代女性の手記には、日常的な会話の破綻がいかに精神を蝕むかが克明に記されています。

「インフルエンザで高熱を出し、起き上がれなくなった私に対して、夫は『今日の僕の夕飯はどうするの?』と平然と聞いてきました。心配の一言もなく、私の看病をする発想自体が抜け落ちているのです。怒りをぶつけると『具合が悪いのは事実だが、僕が食事を摂る必要があるのも事実だ』と論理的な反論が返ってきました。人間として扱われていないような冷徹な孤独感に震えました」

こうした大人の発達障害 夫婦関係において最も過酷なのは、ASD側の配偶者が職場で高い実績を上げ、対外的な礼儀を弁えているケースです。高学歴・高収入で社会的地位の高い「受動型」や「孤立型」のASD者は、職場では業務ルールを学習して問題なく機能します。しかし、親密な私的関係で求められる「臨機応変な情緒的配慮」はマニュアルが存在しないため、家庭内に戻った途端に完全な機能不全に陥ります。

周囲に相談しても「あんなに真面目で浮気もギャンブルもしない素晴らしい夫の何が不満なの?」と返され、相談した側が贅沢を言っているように扱われてしまう。この社会的孤立こそが、カサンドラ状態にある人を精神の袋小路へと追い詰める最大の障壁です。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。