タリック・スクーバル。100マイルに迫る圧巻のフォーシームと、打者の手元で消えるチェンジアップを武器に三振の山を築く球界最高峰のサウスポーだ。彼の投げ込む1球1球が相手打線を絶望へと突き落とす。
ドジャースフロント陣がスクーバルに固執する理由は明白だ。短期決戦であるポストシーズンにおいて、計算できる絶対的な勝ち頭の存在こそが戴冠への最短ルートだからに他ならない。どれほど強力な打線を擁していても、秋の決戦では「圧倒的な1人」に抑え込まれる怖さがある。ドジャースはその恐怖を相手に与える側になろうとしているのだ。