Q1:イップスを発症したプロ野球選手は完全に元の状態に戻れるのでしょうか?
A1:完全に発症前と全く同じ感覚に戻るというよりは、「新しい身体操作の感覚やフォームを獲得して適応する」ことで克服する選手が大多数です。投げ方や意識の向け方をアップデートすることで、発症前以上の成績を残す選手も存在します。
Q2:なぜプロレベルの選手が、投手よりも内野手の一塁送球や捕手の返球など「簡単な送球」で発症しやすいのですか?
A2:全力投球時は運動プログラムが一瞬で完結するため大脳が介入する隙がありません。一方、近距離の緩やかな送球は「力加減を調整する時間的猶予」があるため、動作の途中で「ミスしてはいけない」という余計な意識が割り込みやすく、筋肉の相反抑制(ブレーキ)が働いてしまうためです。
Q3:学生野球や社会人野球でイップスに悩んだ場合、まず何から始めるべきですか?
A3:まずは「気合で投げ続けること」を即座に中止してください。的当て遊びや異なる球種・アングルでの送球など、本来の「投げる楽しさ・無意識の感覚」を取り戻す遊びの要素を取り入れ、専門のスポーツ心理士や動作解析の知見を持つ指導者に相談することが最短の近道です。