日本の警察制度において、階級は警察法第62条によって厳格に定められています。下から順に「巡査、巡査部長、警部補、警部、警視、警視正、警視長、警視監、警視総監」の9段階が存在し、最上位である警視総監の上に階級外として「警察庁長官」が鎮座しています。この法体系において、大阪府警本部長は上から2番目の階級である「警視監」が充てられます。
ここで多くの人が疑問を抱くのが、「なぜ大阪のトップは警視総監と呼ばれないのか」という点です。その答えは警察法第47条にあります。法律上、「警視庁の長は警視総監とし、道府県警察本部の長は道府県警察本部長とする」と明確に規定されているためです。つまり、警視総監とは階級名であると同時に警視庁(東京都)のトップにのみ固有の役職名であり、定員は全国で厳格に「1名」と決められています。
人口870万人を抱え、西日本の経済・治安の中枢を担う大阪府警であっても、法制度上は「道府県警察本部」の一つに過ぎません。そのため、階級としては最高峰の警視監が充てられ、役職名も「本部長」となるわけです。一部の市民から「大阪も警視総監にするべきではないか」という声が上がることがありますが、首都機能の防衛や皇室警衛、大使館警備を一手に引き受ける警視庁の特殊性を考慮した法設計が維持されています。