相次ぐ理不尽なクレームは、地域の安全を支えるインフラを根底から破壊し始めています。特に深刻なのが、鳥獣被害対策実施隊として最前線に立つ地元猟友会による出動辞退の動きです。
ある東北地方の自治体幹部は、当時の記者会見で苦渋の表情を浮かべながら次のように証言しています。「隊員たちは日給数千円から1万円程度の手当で、文字通り命を賭けて山林や市街地に分け入っています。それにもかかわらず、駆除が完了した途端に『人殺し』『恥を知れ』と個人名まで晒され、夜間まで嫌がらせ電話が鳴り止まない。家族を守るため、これ以上は協力できないと辞退を申し出るベテランが相次いでいます」。
役所の窓口業務も完全に麻痺しています。1本あたり30分から1時間以上におよぶ長時間の抗議電話、怒鳴り声による脅迫めいた叱責、自動ダイヤル機能を用いた連続着信などにより、本来優先すべき住民からの緊急通報や福祉関連の手続きが遮断される事態が発生。これを受け、警察当局および法務省は、悪質な抗議活動に対して「偽計業務妨害罪」や「威力業務妨害罪」を適用した摘発基準を明確化し、自治体側も通話録音の自動アナウンス導入を進める事態に発展しています。