インターネット上の掲示板やSNSでは、「週明け=月曜の午前中が当たり前」「いや、終業時間までが常識だ」といった水掛け論が長年繰り返されてきました。しかし、こうした議論そのものに大きな盲点があります。
心理学における「自己中心性バイアス(Egocentric Bias)」が示す通り、人間は「自分が当たり前だと思っている基準は、他者にとっても当たり前である」と無意識に錯覚しがちです。金曜日の18時に「じゃあこれ、週明けで!」と指示を出した上司は、月曜の9時にデスクへ成果物が置かれている光景を想像しています。一方で指示を受けた部下は、「月曜日の業務時間を使って仕上げ、18時までに提出すれば良い」と信じ込んでいます。
どちらも悪気はなく、それぞれの文脈における「常識」に従っているに過ぎません。それにもかかわらず、月曜の正午に上司が「あの件はどうなった?」と口走った瞬間、オフィスには目に見えない不信感が漂い始めます。「週明け」という便利な記号に依存することは、業務上のリスクを相手に丸投げしていることと同義なのです。