彦龍ブームを語るうえで欠かせないのが、店主である原憲彦氏の破天荒な人柄です。白の調理服に身を包みながらも、お世辞にも愛想が良いとは言えないぶっきらぼうな接客、客に対する理不尽とも取れる愚痴やボヤキが、視聴者にとってはたまらない笑いのフックとなっていました。
ビートたけし氏に気に入られた原氏は、数多くの番組でメイン企画を任され、著書『愛の彦龍』を出版したり、公式ブログを開設したりと、もはや一介のラーメン店主を超えたタレント的な人気を博しました。店内には有名タレントのサイン色紙が所狭しと並び、客がまずいラーメンをすすりながら原氏の独演会に耳を傾けるという、唯一無二の空間が完成していたのです。