「愛のかたまり」が産声をあげたのは、2001年11月14日のことです。当時、日本テレビ系ドラマの主題歌として明るく親しみやすいアコースティックサウンドを打ち出した13thシングル『Hey! みんな元気かい?』の通常盤および初回盤に、カップリング曲としてそっと収録されました。
楽曲誕生の直接的な引き金となったのは、ふたりが出演していた森永製菓のチョコレート「DARS(ダース)」の冬期CMタイアップでした。冬の寒さを背景にした甘美でビターなチョコレートの質感を音で具現化するため、KinKi Kidsのふたり自身が楽曲制作を手がけるという贅沢なプロジェクトが始動したのです。作曲を堂本光一氏、作詞を堂本剛氏が担当する体制は、前年のシングル『好きになってく 愛してく』(2000年)に続く本格的な自作への挑戦でした。
当時、制作関係者が明かした舞台裏によれば、タイアップCMの尺に収まるキャッチーなサビだけでなく、1曲を通してドラマを描き切るという強い矜持が現場にみなぎっていたといいます。のちに編曲を手がけた白井良明氏のアコースティックギターと流麗なストリングスが重なり合い、カップリングの枠を遥かに超えた重厚なバラードが完成しました。シングルA面ではないにもかかわらず、ファンの熱狂的な支持は発売直後から口コミで燎原の火のごとく広がり、KinKi Kidsの歴史を決定づける1曲へと変貌を遂げたのです。