インターネット上の掲示板やSNSを調査すると、「医療脱毛は5回で終わると聞いていたのに騙された」という不満の声が数多く見受けられます。しかし、この問題の本質は医療側の虚偽説明というよりも、「脱毛完了」という言葉が指すゴール設定のズレに起因しています。
日本美容外科学会などの知見や臨床現場のデータを整理すると、施術回数と肌状態の変化には明確な段階が存在します。多くのクリニックが基本プランに設定している医療脱毛5回の効果と実態を検証すると、毛量は全体の半分以下に減少し、毛質も細く柔らかくなるため「日々の自己処理の頻度が週1回程度に激減する」という確かな手応えは得られます。しかし、うぶ毛やしぶとい毛根まで根絶された無毛状態、いわゆる「ツルツル」には到底届きません。
脱毛経験者255人を対象に実施された実態調査の集計データを見ても、5回終了時点で「完全に追加照射なしで満足した」と回答した利用者は全体の26.3%にとどまっています。残る7割以上の利用者は「まだ生えてくる毛が気になる」として追加照射を選択しているのが現実です。自己処理不要になるまでの期間としては、毛周期に合わせて2〜3ヶ月に1回のペースで通った場合、最短でも1年2ヶ月から1年半ほどの歳月が必要になります。