食品の消化スピードを決定づける主因は、三大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)の含有比率です。栄養素ごとに体内での分解プロセスが異なるため、消化器官が処理にかける時間にも明確な序列が存在します。
最も分解が早いのは炭水化物(糖質)です。唾液中のアミラーゼによって口内から分解が始まり、胃を短時間で通過します。次いでタンパク質が胃液のペプシンによって分解されますが、分子構造が複雑なため数時間の滞留を要します。
最も消化に時間を要するのが脂質です。脂質が十二指腸に届くと「コレシストキニン」という消化管ホルモンが分泌され、胃の蠕動運動を抑制して胃からの排出速度を意図的に遅らせます。この仕組みが強い満腹感をもたらす反面、摂りすぎると長時間にわたる胃もたれの原因となります。